• 008- 音が救った方舟
    Feb 1 2026

    街の中心から少し離れた場所に、ノアの方舟のような建物がある。三十年ものあいだ沈まずに航海を続けてきたその船を、ひとりの船長が舵取りしてきた。歌うことも猫を飼うことも反対されながら、それでもステージを手放さず、中古で床が抜けそうな船から航海を始めた。やがてこの船は、音を鳴らす者と受け止める者が出会い、心の境目がほどける場所となる。音はときに涙を呼び、ときに生きる力を与えた。コロナという大波に襲われても、音は途切れなかった。人と人の絆が、この船を動かし続けている。外見は方舟、中は音の洪水。その音が、船を救ってきた。

    取材メモ:

    日々、音に溢れる客席にて取材をさせていただきました。筆者もライブでこちらのお店には何度もお世話になっています。したがって女性の店主さんとは気楽にお話ができました。取材なので少々立ち入ったことも伺いましたが快くお話しいただき感謝です。好きな言葉は?という質問には間髪入れずに「初心忘れるべからず」と即答され、なるほど、それでいつも溌剌とされているのだなと納得しました。音楽好き同士なのでついつい脱線する話を修正しながらの取材、楽しかったです。


    MUSICFACTORY:

    〒721-0942 広島県福山市引野町5丁目28−3

    084-945-8481

    https://musicfactoryhikino3.wixsite.com/mysite

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    14 mins
  • 007-風の中で、ケヤキは立つ
    Jan 27 2026

    医院の前に立つ一本のケヤキが、半世紀にわたり見つめ続けた風と人の声。
    父から子へと受け継がれる診療の姿、言葉にならなかった想い、風に乗って届く不安や感謝の気配。
    『風の中で、ケヤキは立つ』は、木の視点から描かれる静かな物語です。
    読む者は、聴くとは何かを問い返されるでしょう。
    感情を強調せず、ゆっくりとした語りで紡がれる言葉の奥に、確かな温度が残ります。
    風に耳を澄ますように、どうぞ静かにお聴きください。



    取材メモ:

    ふじもり医院は2世代にわたって同地に医院を構える地域に根付いた医院です。藤森医師が意識を払っているが「患者の声を最後までしっかり聞く」です。聞くこととは何か。人の命にも関わる判断を、数値だけでも写真だけでもなく、患者の声からもしっかり受け取るといった姿勢に感動しました。


    〒721-0915 広島県福山市伊勢丘5丁目1−30

    084-947-1275

    http://fujimori-clnc.com/

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    14 mins
  • 006-約束の風とパティシエ
    Jan 13 2026

    風が運んできたのは、大切な人との約束でした。

    南の島の少年がフランス修行を経て、世界が認めるパティシエになるまでの軌跡。しかし彼にとって何より大切だったのは、名声ではなく、師匠との再会の約束と、毎日通ってくれた老婆の笑顔でした。 たとえ姿は見えなくても、風に乗って想いは繋がり続ける。不器用なパティシエが守り続ける「心の居場所」の物語。


    制作メモ

    今回で6作目となりご協力いただいたお店は5軒目になりました。これまではモノや道具、はたまた生き物(ブタちゃん)が実在していて、皆さんに現地でご確認いただける感じでしたが、今回はこのお店のオーナーパティシエさん自体を寓話の中のリアルとして登場させていただきました。
    制作前の取材内容があまりにも既にドラマティックだったため、「現実と物語の交差」をそのまま店主ご自身に「確かめられる存在」とさせていただきました。他にも物語に出てきた物事が確かめられます。実際にお店に行って世界第2位を味わってみてくださいね。


    店名:菓子工房サンクラフィーユ
    住所:福山市三吉町南1−13−14
    電話:084−926−8872
    営業時間:10:00〜19:00
    定休日:水曜日


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    16 mins
  • クリスマス特別 005- ジュゼのひと皿
    Dec 12 2025

    【クリスマス特別30分物語】


    クリスマスイブの深夜。

    仕事を終えた女性が、偶然見つけた小さな店。

    そこで出された温かなひと皿が、彼女の心を癒し、

    子供の頃に父が聞かせてくれた物語を思い出させる——


    それは、戦争から逃れた料理人ジュゼの物語。

    ひと皿の料理が、人の心を繋ぎ、平和をもたらす。


    「すべての仕事は、誰かの心を温めるためにある」


    疲れたあなたの心に、そっと寄り添う物語。


    🔗note専用ページへ

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    27 mins
  • 004-風のバルと、記憶の皿
    Dec 3 2025

    第4話「風のバルと、記憶の皿」
    山の焚き火で心の声を聴く無骨な店主が営む、風のバル。疲れ切った女性が香りに導かれ辿り着くと、金色に輝く一皿が運ばれてくる。ひとくち食べた瞬間、忘れていた温かな記憶が蘇り、涙があふれる。言葉にならない想いは風に乗ってひと皿になり、誰かの心を癒していく。


    ©️フィッツ企画制作所

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    14 mins
  • 003-ほつれ時間のお直しやさん
    Nov 13 2025

    町のはずれにある、小さなお直し屋さん。
    夕暮れ時に暖かい光を灯すこの店では、 服だけでなく、ほころびかけた思い出さえも縫い合わせることができた。
    風が運んできた古ぼけた布に宿る、ひとりの女性の人生とは——。


    📝 店舗情報・写真・物語全文はnoteで:⁠風のまちしるべ|しょんぴん [ 松井昌平 ]|note

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    10 mins
  • 002-記憶の鍵と風と
    Nov 9 2025

    第2話「記憶の鍵と風と」


    どんな鍵でも開けられるという、町はずれの鍵屋。

    そこに、重たいコートをまとった旅人がやってきた。

    彼が持つ古びた箱「ザンゲノハコ」に秘められたものとは——。


    この物語に登場する鍵屋は、本当にあります。

    あなたも確かめに来てみませんか?


    📝 店舗情報・写真・物語全文はnoteで:⁠風のまちしるべ|しょんぴん [ 松井昌平 ]|note

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    12 mins
  • 001-ホルスと風しるべ
    Nov 6 2025

    物語に登場する山のカレー屋さんやホルスは、福山市加茂町に実在します。

    第1話「ホルスと風しるべ」。

    これは、風が運んだ小さな記憶の物語。島生まれの白黒の子ブタが辿り着いた場所は、山の上の丸太小屋。とっても見晴らしのいいカレー屋さんでした。


    📝 店舗情報・写真・物語全文はnoteで:風のまちしるべ|しょんぴん [ 松井昌平 ]|note

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    9 mins